心臓病の克服 【前編】 - 2009.11.15 Sun

この日記には
ちょうど去年の11月の事が書かれている・・・・・。
カブ9歳。
11月5日、増帽弁閉鎖不全 急性腱策断裂
そして・・・・
余命宣告1ヶ月。
増帽弁閉鎖不全という心臓病は左心室から左心房へ送り出す血液を、
逆流させない為の「弁」であり、その弁をつないでいる何本かの腱策が切れてしまうこと。
小型犬の宿命といわれるこの病気は老化と共に進行するが、
進行を遅らせる為の投薬はあるが、発症してしまえば、治療法はない。
突然の呼吸困難。
カブは弁の腱策、全てが切れてしまい、肺水腫と心肥大を起こしていた。
以下その時の日記より抜粋
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11月5日
呼吸が荒く普通ではない。21時先生にTEL。来院。
心臓病からの肺水腫。利尿剤の注射2本。
大量のお漏らし。
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11月6日
朝来院。
利尿剤の効果で肺の水は抜けた。
先生から説明。次の発作が起これば危険になると。
どうすれば回避できるかと何度も聞いたが、遠まわしな回答しかしてくれない。
どうして?
何かあるはず。危険て何?意味が解らない。
突然なんで? 意味が解らないよ!
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11月7日
深夜2時、咳の発作から再び酷い呼吸困難。
利尿剤を打つ。
カブの心臓は「今止まってもおかしくない状態」と。
苦しくて、眠ることも出来ないカブ。
どうすればいい??
先生はもうやれる事がないって言う。
後頭部の方から「諦め」という言葉が襲ってくる。
何かしなきゃ・・何かしなきゃ・・・何か、あるはずなんだ。
夕方また、利尿剤を打ちに行く。
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11月8日
ホームセンターの棚にある酸素スプレーを全部買ってきた。
観葉植物のビニールハウスをカブのベッドに被せて、母と交代で酸素をスプレーしたが、
30本があっという間に無くなった。
ネットで、酸素ハウスがあるのを発見し、無理を言って、代理店まで取りに行く。
酸素ハウスの中は楽なようで、少しだけ眠ってくれる。
アトは食べてもらえれば、元気になるよ。絶対元気になる!!

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11月9日~11月17日
酸素ハウスの効果か、この期間酷い発作はなかった。
発作が深夜に起こる為、1時間おきにハウスの温度を調節する。
私もほとんどまともに寝てないのに、辛くは無かった。
発作は起こらないが、食事をあまり食べず、元気はない。
衰弱していくように、体重は落ちていった。
漢方薬からサプリメント、食材からお守り。電話相談から怪しげな物まで、
手当たり次第になんでもした。
少し暖かい朝、抱っこをして、いつも散歩に行く近くの公園へ行った。
毛布にくるまれたカブの耳元で、私は静かに言った。
「必ずよくなるよ・・・」
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11月18日
深夜2時。
今までよりも酷い発作。
体力も無い状態の発作。
直感・・・・・・このままでは
この夜を乗り越えられない
この日に限って、病院の電話は何十回かけても留守電のまま。
カブは伏せの状態で、僅かな酸素を吸うためにもがいている。
たすけて・・・たすけて・・・・誰か
神様、何でもするから、私の心臓をおかしくしていいから・・・・・おねがい!
諦めたくない、まだ諦めない・・・・
最後の留守電は、私の悲鳴に近い録音のまま、
カブを毛布にくるんで車を飛ばした。
ひどく寒い・・・
車のエアコンをMAXにしてるのに
アクセルを踏む足の震えは何故か止まらなかった。
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