羽化 - 2014.09.23 Tue
私のオペは無事に終わり、少し無理をして
18日退院して、マークンを荼毘にふしました。
あの、15日の夜、突然呼吸不全になりました。
鼻炎の状態が悪かったです。
家にある綿棒よりも、もっと細い綿棒を買いに近くのドラッグストアに行ってる間でした。
ずっと声を上げる事が出来なかったマークンが、
高い声で鳴いたそうです。
呼吸も速く、目が真っ白にベールがかかって
ばぁばが、「ダメだ」 と思い、私の携帯に電話しました。
だけど、近所に行っただけなので、私は携帯を置いて行っていて
家の中で携帯はなりました。
ばぁばは、マークンを抱き上げ、目を見て
「ママが来るまでがんばって」
「ママが来るまでがんばって」
と大きな声で言うと、
マークンは、首を大きく上下に
「うん、うん」と、うなずいたのだそうです。
私が戻って、門を開けると
家の中からそんな、ばぁばの声が聞こえ、
買い物袋を放り出して、家の中に入り
マークンを胸に抱きました。
マークンは、大きくのけぞって私を見て
そのまま意識がなくなりました。
暫く、心臓は微弱ながら動いていたんです。
私は、胸でゆらゆらと。
ゆらゆらと・・・いつものように、
寝かしつけるみたいに揺れながら、
静かに消えていく鼓動を感じていました・・・。
体調が悪くなってからの、マークンの写真は少ないです。
もともと、小さい頃から、カメラを向けられるのがキライな子だったけど。
最後の時も、写真に残すつもりはありませんでした。
お母さんを亡くした友人が言っていました。
「たくさんの笑顔を知っているはずなのに、
なぜか亡くなった時の顔しかもう、思い出せない。・・・残酷だよね。」
マークンが介護になって約3年。
私は、マークンの走ってる姿を、ぼんやりとしか思い出せないのです。
お鼻やお耳がボロボロでも、お目目がくぼんでしまっても、
私には、毎日見ていた愛おしい、かわいいお顔。
でも、もし思い出すなら、辛い時のマークンじゃなくて、
元気な時のマークンを憶えていたい・・・。
そして、みんなにも、元気なマークンを憶えていてほしいから、
見送りの写真は撮らないつもりで、
カメラはもちろん、携帯も持っていきませんでした。
だけど、天使のようでした。

天に昇るマークンは、
痛みや苦しみのすべてから解放され

サナギから、濡れた羽で飛び立つ
「蝶」のようでした。

あの時の思いも、
あの時の選択も、
あの時の行動も、
自問自答のスパイラルの中で、
すべてが、許されたような気がしました。
私はこの子の、こんな表情を見たことがなかった。
パパが、写真に納めてくれていたこの光景を
私は一生忘れないでいよう。
たくさんのお花に囲まれました。
お守りや、おやつもいっぱいです。
幸せで、幸せでいっぱいです。

マークンは、私にすべて教えていきました。
シニアになると、お耳が聞こえなくなること。
お目目が見えなくなること。
後ろ足が弱ってくること。
我慢ができなくなること。
体温調節ができなくなること。
ご飯を残すのは、食欲じゃなくて疲れてしまうこと。
歯が弱ること。
お水が上手に飲めなくなること。
だから、回数が増えること。
そして、だんだん筋肉が衰えて、
うんちが自力で出せなくなること。
おしっこも出せなくなること。
飲み込む力も弱まること。
何も解らなかった私に、
最後の最後まで全部教えていきました。
だからこそ、
すべてをやりきった、満足な表情があったのだと思います。
ありがとね、マークン。
一日のほとんどを、マークンと過ごしていたから、
まだママは、何をしてよいのか解らないけれど。
マークンがいないのが、どうしてなのかよく解らないのだけれど。
だけど、必ず元気になるから
何も心配はいらないよ。
ママは大丈夫だから、みんなも大丈夫だから
心配せずに
いつか、マークンが転ばないように
ずっと後ろで見ていたあの時みたいに・・・
ママはここで見ているから
大好きだったチャーシューが待っててくれるから
あの光の差す方へ
迷わずに行きなさい。
振り返らずに、行きなさい。
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きめてたこと - 2014.09.16 Tue
ごめんなさい - 2014.09.14 Sun
いろんな心配の種をまいておきながら、
その後の事もご報告できずにごめんなさい・・・。
どこから、どのように書いたらよいか解らず、
PCを立ち上げることも出来ない毎日になってしまいました。
ご報告から言うと、ポロンの腫瘍の件は、「良性」の脂肪腫という結果が出ました。
今後、大きくなる可能性はあっても、悪いものでないことにホッとしています。
私の入院もあって、事前に心臓の検査&全身状態を健康診断しておこうと思い、
カブ&ポロンの検査をしました。
5月にもやっていて、その時は二人とも15才の血液と思えないほどの
サラサラ血液で、数値もすべて基準値内。
先生にも、とってもほめられて帰ってきたくらいだから、心配はなかったんです。
ポロンの「しこり疑惑」が晴れたことで、これで安心して私も入院できるかなって・・・。
だけど、先生の口から出た意外な言葉に
一瞬、脳の回路が停止しました。
「カブくんの背骨が折れています。」
「一度折れた背骨の一部が、現在かろうじてくっついている状態で、
ちょっとした衝撃で折れ、下半身不随になるかもしれません・・・。」
目の前には、しっかりと診察台に立ち、
検査が終わって、さっさとカフェに行きたくて
いまにも、診察台から飛び降りたくてうずうずしてるカブがいる・・・。
「そんな事があるのでしょうか・・・?」
何かの聞き違いだと思い、問いただすも
レントゲンには、素人の私にも確認できる明らかな部位があった・・・。
人で言う、腰骨の辺り。
年なのに、やんちゃばかりしていたから、
あの時のジャンプか、あの時カートから落ちた時か、
それとも数年前の階段から落ちた時なのか・・・。
思い当たる日常の事柄はいくつもあるけど、
いつも、私の寿命が縮まる思いだけで、当のカブは、ケロッとしていた・・・。
病院で出来ることは何もなし。
唯一、ワンコ用の医療コルセットがあって、
寝るとき意外は着用するものがある。
カチカチのライフガードみたいなの。
自由には動けない。
とりあえずソレを注文しつつ、半ば放心状態だった。
家に帰って、バァバに話すと、
バァバは、わんわん大鳴きしてしまった。
次から次に、心配事だらけで、70も後半になる母には重過ぎる。
大波をかわし、更なる大波を交わしても、
呼吸が整わないうちに、また大波に襲われたら溺れてしまう。
でも、物事の捕らえ方を変えて見れば、
まだ、半身不随になったわけでもなく、痛みも感じていない。
帰るなり、先頭に立って警備を続けるカブ。
出来ることから。
そう自分を奮起させ、リビングのソファの足をすべてとり、
ちゃぶ台を引っ張り出し、
ホームセンターで、バスマットを買って来てしいた。
あーたんと競争で駆け出していく庭へのテラスは封鎖。
ポロンやあーたんが時々、カブの腰に乗るのも監視。
本当に最悪、下半身不随になっったとしても、
15才だ・・・。
ちゃんと受け止めよう。
他が元気なら、グリーンメタル2号を作って、マークンとレンジャー隊になればいい。
シニアになれば、いつまでも完璧ではいられない。
いつか、「何か」がやってくる・・・。
ずっと前、同じシニアを持つママさんが言っていた。
「命とられる以外は、かすり傷よ」
そして、一縷の望みをかけて、
「整形外科」の専門病院にセカンドオピニオンしてみようかと、
探してもらっていた。
そんな中、暑い毎日から、急に冷え込み、次の日はまた暑い・・
といったジェットコースター気候で、
マークンの鼻炎が再発。
2月に危機を乗り越えてからも
ホモトキシコロジーの免疫向上は続けていて、
夏は絶好調に元気だったマークン。
1ヶ月、2回の注射は、また1週間に一度に戻ってしまう。
さらに今回は全身状態が日増しに悪くなり、
具合が悪い時も、食事だけはモリモリ食べていたマークンが、
ごはんを戻すようになってしまった・・・。
夏の間、つるつるに治ってきたお耳も、
また、前回同様、ふちがゴツゴツとしてきて、手足も冷たい・・・。
そしてまた、声を発することができなくなってしまった。

一気に悪くなって日毎少しずつ、
全身の機能不全に向かっている感じがした。
そして4日前、マークンはおしっこを自力で出せなくって、
「圧迫排尿」をしなければならなくなった。
おしっこは、少なくとも12時間、
リミットは24時間には体外へ排出しなければ「尿毒症」を引き起こし死に至る。
先生は、
「圧迫排尿は、コツがいるし素人がやると膀胱を破裂の危険もあるから
あまりお勧めできない」という。
でも、最低でも一日一回尿を出さないといけないから、
毎日病院に行くのは、私がいる時ならまだしも、
バァバには無理だ。
おまけに、沢山のお水やら、ポカリやら、ヤギミルクを飲ませているのに
脱水が激しいから、輸液も打たなければならなくなった。
それからまる2日、ほとんど昼となく、夜中となく、
マークンの下半身をあれこれ触り続けてみるものの、
圧迫排尿は、うまくいかず、
近所、(5分くらいの)病院に事情を説明して、
圧迫排尿と、輸液のお願いに行った。
私の入院は、火曜日・・・。
ここに来て、マークンの命の灯火が、とても頼りないものとなってしまった・・・。
もう、私は大丈夫なんじゃないか。
入院をキャンセルしよう!・・・と言うも、
周囲から散々怒られた。
そう、先に延ばせばいいって言う保障はない。
でも、どうしよう・・・どうしよう・・・
もし・・・
明日はぐらんわんの表彰式。
いけるかな・・・
行きたかったな・・・
でも行こうかな・・・こんな時だけど、みんなにあんなに応援もらって、
もし、入賞したら、いい事ひとつ。
いまは、ひとつのいい事が、こんな状況の私に希望を与えてくれるかもしれない。
カブのことがあって、立て続けにマークンのことがあって、
私は入院が迫ってて、
突然、口の中が苦くって、何を飲んでも苦くって、
舌の先がチリチリと痺れてきた私。
今度は「脳」なのか!!
と慌てて病院へ行くと、脳ではなくって、
「許容量を超えた過度なストレスによる軽いうつ状態」・・・との事。
私あってのわんこ達、
解ってるけど、こんな事言うと怒られるけど
でも、マジで本気で、私の事なんかどうでもいいよ。
私は大丈夫だから、この状況を回避させて・・・。
今日も、排尿と輸液に病院へ。
状況は変わらず。
先生に、自分の入院を告げ、
バァバが連れてきた時は、先生の判断で出来る処置をしてください。と頼んだ。
本当は、危なくなったら、どうにか退院まで持たせて下さい・・・というつもりだった。
だけど、言わなかった・・・
最後の時は、マークンが決めればいい。
もう、私がマークンに何かを望んでなんかいけない。
辛くなったら、ママを待つ必要なんてないからね。
どこにいても、ママはそばにいるからね・・・。
そう耳元でいうと、マークンは、瞬きを一度だけした・・・。
前回の記事に沢山の応援のコメントを頂きありがとうございます。
ポロンの腫瘍の心配や、
ご自身の経験を書いてくれて励ましてくれた方。
更新しなくていいよーって言ってくださる方。
みんなみんな、私達camp-k一家を愛してくれるかけがえのないお友達です。
コメントの返信も、訪問も出来なくて、本当にゴメンナサイ。
不義理なことしてゴメンナサイ。
でも、みんなのコメントは全部全部読んでます。
何度も読んでます。
メールを下さるお友達もゴメンナサイ。
返信さえ出来ずにゴメンナサイ。
贈り物や、お手紙をくださったのに、記事に出来ずにゴメンナサイ。
なのに、ぐらんわんの応援をして頂いてるのに、
お礼さえもいえなくて、ゴメンナサイ。
コレだけの不義理をしておきながら、
みんな暖かくて、涙が出ます。
アクアラインを超えて、
お仕事休みの日に手伝いに来てくれる言ってくれるYumiちゃんありがとう。
自分のところのトラちゃんが大変な時に、カブの病院を探してくれたお米さんありがとう。
あーたんを預かってくれるといってくれたポープーママ&パパありがとう。
北海道から、来るといってくれたリクママもありがとう。
バァバがギブしたときを思うと、どんなに心強いでしょう。
ペロッちママには、本当に色々お願いしてしまう。
ごめんね。
コメや、メールをくれなくとも、
心配してくれている、応援してくれる方、ありがとう。
お気持ち届いてるって思ってくださいね。
こんな言い分勝手すぎるけど、
返事できるかわからないコメ欄空けておきます。
病院では、メールは確認できないけど、
ブログのコメントは読めるから。
みんなごめんね、私、ホントにどうしようもないよ。